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「事業承継の主役は、後継者です。」
事業承継の主人公は、間違いなく事業を引き継ぐ後継者になります。社長が作り上げた会社を舞台に、主人公である後継者が、物語を展開するのです。繰り広げられるのは、もちろん、“サクセスストーリー”です。
サクセスストーリーの三要素
サクセスストーリーを作るうえで参考になるのが、以下の3つのキーワードです。
- 努力
- 友情
- 勝利
この3つのキーワードを見えて、ピンときた人は、少年の心をお持の方かもしれません。
これは、発行部数トップをひた走る少年誌「週刊少年ジャンプの三大テーマ」です。少年ジャンプでは、すべての掲載作品のテーマに、この要素または繋がるものを最低一つ、必ず入れることが編集方針になっているそうです。
「主人公は、敵友(ライバル)に打ち勝つために“努力”し、
“友情”に支えられつつ、“勝利”する。」
徹底したアンケート調査
このキーワードは、調査によって導き出されたものです。
発刊当初、少年ジャンプは、先行する少年マガジンや少年サンデーに、有名な漫画家を押さえられていました。編集部は、無名の新人を起用し、育てることが求められていました。そこで、基本に立ち返り、平均読者層である小学5、6年生を中心に、イメージ調査を徹底的に実施したそうです。
その結果、読者にとって、いちばん心温まるものは“友情”、いちばん大切なことは“努力”、そして、いちばんうれしいことは“勝利”だということがわかりました。こうして「少年ジャンプ」に登場する漫画の主人公には、この3つのキーワードを盛り込んだテンプレートを、あらゆる作品に徹底的に活用することにしたのです。
結果として、物語に緊迫感と爽快感をもたらす“黄金の方程式”として定着したのです。
現在でも、集英社では、少年心をくすぐるために、意識的にこのテーマを盛り込んでいます。そういう意味では、少年ジャンプは、“サクセスストーリーを作るためのノウハウの宝庫”と言っても過言ではありません。
実際に、3つのキーワードが相乗効果を発揮したときの威力は、ドラゴンボールやスラムダンク、ワンピースなどのメガヒットから、簡単にイメージできると思います。漫画やアニメにあまり馴染みのない方も、これらのタイトルを聞いたことがあるのではないでしょうか。それだけ、この破壊力が凄まじいということです。
サクセスストーリーを描きましょう
この「努力・友情・勝利」という週刊少年ジャンプの方程式は、事業承継にも十分に応用できる技です。この効果を活用しない手はありません。
「後継者が、先代が会社から去るという困難を乗り越え、
ライバル企業に打ち勝つために“努力”し、
職場の仲間や取引先との“友情”に支えられつつ、目標を達成し“勝利”する物語。」
こんなステキな物語を鮮明に描くことができたら、早く実行に移したくなるのが経営者というものです。自分の良い将来のイメージを鮮明にするために、自らの手でサクセスストーリーを描くことが重要です。