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It isn’t a SONY?! ソニーがVAIO事業を売却へ

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豆腐屋の二代目である父親が廃業し苦労した経験から、事業を継続することの難しさを実感。苦しさを打ち明けられない社長の心の内に関心を抱くようになる。 会計事務所・東証プライム上場(旧東証一部上場)のM&A専門会社を経て、勇退を志す経営者を応援するサイト「社長勇退ドットコム」管理人を務める。一方で、メルマガ、ブログ、YouTubeなど幅広く情報発信。熱血M&Aアドバイザーが主人公の漫画「ロマンとソロバン」は、集英社の第15回「グランドジャンプ漫画賞」の佳作を受賞している。 ☞ 詳しくはこちらから

筆者の大好きなソニーが、パソコンVAIOをファンドに売却することがわかりました。これも時代の流れと言ってしまえばそれまでですが、ソニーマニアの筆者としては、やはりさみしさは残ります。一時は、「It’s a Sony(これは、ソニー製品です)」と人々に自信をもって言わしめるほどのブランド力を誇ったソニーですが、一体どうなってしまったのでしょうか。

さて、今回はソニーの成り立ちについて探っていきたいと思います。

ソニーはパソコン事業を投資ファンドの日本産業パートナーズ(東京・千代田)に売却する方向で最終調整に入った。(記事提供元:日本経済新聞

その前に、ちょっこし宣伝です。
社長勇退ドットコムでは、オーナー社長に対して”納得のいく事業承継”をご提案しています。ご自身の勇退について興味がある方は、「社長勇退の極意」をご覧下さいませ。

いきなり訪れたソニーショック!

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2月6日、ソニーは国内のVAIO事業を、投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却することで合意したことを正式に発表しました。JIPが設立する新会社は、ソニーのVAIO事業や一部資産を承継するそうです。新会社では、引き続きVAIOブランドのパソコン事業の企画、設計、開発、製造などを行なうとのことなのですが・・・。う~ん、この日経新聞の一面記事を読んで、個人的にかなりショックを受けました。なんせ、つい数か月前に噂のVAIO DUO13(上記写真)を購入したばかりですからね。ウルトラブックとタブレットを兼ねたソニーの新作。とびっきりの高揚感と満足感に浸っていたあの頃が、とても懐かしいです。今では、その時とうって変わって、気分はちょっぴりおセンチ。ソニーブランドではなくなってしまうVAIOに、まったく意味を見いだせずに、正直困惑状態に陥っています。このように考えているのは、私だけでしょうか。

生粋のソニーマニア

サル

とにかく、我が家にはソニー製品があふれかえっています。パソコンはVAIOが2台、テレビはBRAVIAとWEGA(旧式)、DVD・HDプレイヤーはスゴ録、ビデオカメラはHANDYCAM、スピーカーはSRS-BTV5、カメラはNEX7、ゲームに至ってはやりもしないのにPS3とPSPを持っています。これらの機器をtorne(トルネ)とnasne(ナスネ)を使って、ホームネットワークを構築しています。

おそらく、ソニー好きな人は、このように使っている人が多いのではないかと思います。VAIO事業が売却されるのは、個人的に残念という気持ちは強いのですが、個の時代において、クリエイティブな要素は重要だと思います。その役割を担う編集機能を持つパソコン事業がなくなるということは、ソニーの今後の事業戦略にも大きな影響があるのではないかと、とても心配しています。

ソニーの原点 設立趣意書

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「迷ったら、まずは現場に戻れ!」警察ドラマでよく耳にする言葉です。これにあやかって、私は、社長が勇退について方向性でお悩みの際、“経営理念”まで戻って考えてもらうようにしています。会社の原点である経営理念までさかのぼって考えることで、いろいろなことが見えてくるからです。ちなみに、ソニーの経営理念ともいえる、“設立趣意書”には、このような文面があります。「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」。ソニーの創業者である井深大さんは、自由で楽しい技術者にとっての理想郷を作るべく、会社を興したようです。技術者の井深大さんらしい、少年のような心がよく表れていますね。

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東京通信工業株式会社設立趣意書はこちら》》》

また、井深大さんは、製品にこだわりを持つ反面、会社の規模には全く興味がありませんでした。大きな企業になると技術者が理想的に働ける環境が失われると、恐れていたほどです。だから、わざわざこの設立趣意書に、「規模の大を追わず」と書いてあります。にもかかわらず、ソニーは大企業になってしまいました。晩年の井深大さんは、「ソニーは、官僚が動かす会社になってしまった」と嘆いていたそうです。

筆者のひとりごと

今は“サービス製造業”の時代です。製品そのものは最終目的ではなく、消費者に提供する体験のきっかけにすぎません。アップルは、ユーザーと直接つながるiTunesを作り上げ、ユーザーの体験をコントロールする戦略に移行することで、パラダイムシフトを起こしました。一方、ソニーは最先端テクノロジー製品のメーカーであることにこだわり、迷走しています。設立趣意書には、「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」とあります。”個の時代”において、消費者は表現者でもあります。“真面目なる技術者”の中に消費者を含めて捉えることで、新たな理想工場の形が見つかるような気がします。井深大さんが示した世界観をどれだけ現実化できるか、今後のソニーに期待したいと思います。

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勇退マニアでマンガ大好きなイソムラタカシが、たぶん世界初、マンガで勇退が分かる『ロマンとソロバン』を制作しました。
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