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連載20周年を迎えた少年ジャンプのワンピース。あちこちでキャンペーンやってましたね。かくいう筆者もLINEの60巻まで無料キャンペーンにハマってしまい、眠れない夜を過ごしておりました(笑)。
さて今回は、ギネス世界記録も保持し、今もなお社会現象を起こし続けているワンピースの魅力にドーーーーーンと迫っていきたいと思います。
ワンピースは、「こち亀」のように一話完結ではないため、忙しいビジネスマンにとっては躊躇(ちゅうちょ)してしまいがちな作品だと言われています。ちなみに、8/4に発売された最新刊が86巻なので、今から読み始めるには「敷居が高いなぁ」と感じてしまう方も多いと思います。
でも、読まずに敬遠するのは、モッタイナイ!
ということで、3つのポイントを軸に簡潔に解説していきます。本ブログをきっかけに、ワンピースを読み始めて頂きましたらうれしく思います。(決して、回し者じゃないょ(笑))
ワンピースは、悪魔の実を食べてゴム人間になった少年が、「海賊王」になることを夢見て航海に出る物語です。「友情・努力・勝利」というテーマを忠実に描いた、いかにも少年ジャンプらしい作品です。主人公は、麦わら帽子がトレードマークのモンキー・D・ルフィ。
ルフィは、数々の困難に”仲間”と一緒に乗り越えていきます。腕の立つ船員はもちろんのこと、水先人となる航海士、船員たちの健康を支える医師や料理人、船のメンテナンスを行う技術者など、キャラ立ちするメンバーで脇を固めていきます。
具体的には、三刀流の使い手である剣士ロロノア・ゾロ、金にがめつい美少女航海士ナミ、口八丁で手先が器用な狙撃手ウソップ、女好きのコック(パティシエ)サンジ・・・。
麦わらの一味は、それぞれのキャラクターがしっかりしているのに加え、一人一人が辛い過去を背負っているのが特徴です。例えば・・・、
などです。
ゾロのエピソードはさておき、どのエピソードも、とんでもなく悲惨なエピソードなので、力強く生きていきいる”今の姿”に、心を打たれずにはいられません。ワンピースが、「泣けるマンガ」と言われる所以は、こんなところにあるのかもしれません。
ワンピースでは、”仲間”と”友だち”を明確に区分しています。
利害関係が一致している間柄が仲間。それ以外の仲良しが友だちです。
麦わらの一味は、単なる仲良し集団ではないのです。
麦わらの一味は、船長ルフィの「海賊王になる」という目標の元に集まった”仲間”です。みなそれぞれ別の目的、別の夢のために集まった寄せ集めの集団なのです。
少年マンガでは、同じ目的を共有して何かを目指すという作品が多い中、この利害関係が一致する仲間と行動するいう概念が、今までの少年マンガとは一線を画すところです。
これって、会社経営と似ていませんか?
社長がビジョンを掲げ、能力のある従業員を集める。
ワーク&バランスが声高に叫ばれている昨今、寄せ集めの集団をいかにまとめるかは、ビジネスシーンにおいても喫緊の課題となっています。組織論と言っても良いかもしれません。
ワンピースでは、少年誌かつ週刊連載でありながらも、リアルかつ丁寧にその人間模様が描かれています。時には意見が食い違って、組織から去っていく者もいます。
もちろん、メンバー同志、仲がいいのは良いことですが、”友だち”ではありません。自分たちが何のために集められ、何を達成するための組織なのかということを、それぞれが認識し、遂行し、追求する集団でありたいものですよね。
組織を動かすリーダーにとって、ルフィの力強い言葉(口説き文句)は参考になると思います。
大きな目標を掲げると、時に挫折を味わうことがあります。
挫折: 「目的をもって続けてきた仕事などが途中でダメになること。くじけ折れること。」
そんな時、駄目さや不甲斐なさにより、できなかったことばかりに目がいきがちです。それが行き過ぎると、気力や意欲が減退し、無気力になってしまうこともあります。
シャボンディ諸島でのルフィもそうでした。兄として慕っていたエースを、自分の力のなさゆえに亡くし、無情にもルフィの夢は打ち砕かれてます。
今まで自信満々だったルフィが味わった最初の挫折です。
意識を取り戻したルフィは嘆き悲しみ、泣きながら岩を破壊しまくります。いわゆる、自暴自棄の状態です。そんなルフィを立ち直らせたのが、元王下七武海ジンベエの言葉です。
「失った物ばかり数えるな!!!無いものは無い。お前にまだ残っておるものは何じゃ!!!」
大きな挫折を味わったとき、失ったものだけに囚われず、今の自分にあるものを再確認することが重要です。
ルフィにとって、それは仲間でした。
シャボンディ諸島で散り散りになった麦わら海賊団は、二年の時を経て再び集結します。
大きな挫折を味わった人間は、他人の痛みがわかるようになると言います。挫折体験を乗り越えた麦わらの一味、今後の活躍が楽しみですね。
作者の尾田栄一郎先生の伏線を散りばめ方は、天下一品です。中には、伏線を回収するのに10年の月日を要したものもあるほどです。我々ワンピースマニアにとって、伏線をいろいろと考察するのも楽しみの一つとなっています。
今回は、数ある伏線の中からとっておきの考察を、ご紹介させて頂きますね。ワンピースファンにとっては、お馴染みの考察です。単行本59巻のSBSで話題にもなったので、ご存知の方もいるかもしれません。麦わらの一味の能力者の能力を数字に置き換えると、ある法則が浮かび上がるという説です。
この数字を順番に並べてみると、2と9が欠落していることがわかります。このことから、新たに仲間になるのは、2と9が入る悪魔の実の能力者ではないかと言われています。候補として「ニキュニキュ(2929)の実」のバーソロミュー・くま、若しくは「フクフク(2929)の実」の錦えもんが考えられています。
中でも有力な候補は、バーソロミュー・くまと言われています。なぜなら、先ほどの麦わらの一味の能力者を現す数字を全て足していくと・・・、
∴ 麦わらの一味の能力者の総和 = 56+110+87+43 = 296
バーソロミュー・くまの元の懸賞金、2億9600万ベリーになります。さらに、この数字にバーソロミュー・くまの能力の数字を加えると・・・、
∴ 麦わらの一味の能力者の総和 + バーソロミュー・くまの能力の数字 = 296+29 = 325
なんと麦わらの一味の海賊船サウザンドサニー号(325)になります。もう、偶然とは思えませんね。尾田先生恐るべしっ!!そういえば、頂上決戦後の二年間、シャボンディ諸島でサニー号を守っていたのはバーソロミュー・くまです。これは、何らかのカタチでバーソロミュー・くまが麦わらの一味に絡んでくることは間違いなさそうですね。
このような数字遊び以外にも、尾田先生は伏線をガンガン張り巡らしています。いろいろと考察してみるのも、ワンピースの楽しみ方の一つですよ。
今や国民的人気のワンピースですが、最近、アンチの方が増えているように感じます。連載当初からの愛読者としては、少し寂しいものがあります。
つまらないと感じる要因は、登場人物が強くなりすぎてしまったからではないかと考えています。バトルマンガの宿命、いわゆる、”強さのインフレ問題”です。
過去に、ジョジョの奇妙な冒険の記事でも取り上げたことのある問題です。
ワンピースでは、強さの数字ではなく懸賞金額で表していますが、やはりインフレ感は否めません。このインフレ問題を回避するために、尾田栄一郎先生が取った手段が、ストーリーを主軸にした構成だと言われています。この傾向が強くなってきたのは、アラバスタ編からです。
アラバスタ編では、国王軍、反乱軍、クロコダイル率いるバロックワークス、そして麦わらの一味。それぞれの思惑が交錯し、複雑に絡み合う、練りこまれたストーリーになっています。
アラバスタ編以降は、積極的に社会風刺をストーリーに取り込んでいます。
このようにストーリーが主軸になると、登場人物の描写が少なく、必然的に状況説明が多くなってしまいます。つまり、文字が多くなり、読みづらいものになってしまうのです。
また、テーマが大きくなりすぎると、麦わらの一味の行動理由がぼやけてしまいます。
強い思いや理由がないまま、到着した島々で戦いに巻き込まれる流れには、ワンピース好きな筆者としても違和感を感じる瞬間があります。ましてや、純粋にバトルものとしてワンピースを楽しんでいたかつてのファンなら、なおさらかもしれません。
これが「最近のワンピースはつまらない」と感じてしまう正体ではないでしょうか。
ワンピースは別名、“ひとつなぎの大秘宝”と言われています。このネーミング、少し違和感を感じませんか。普通に考えると、1pieceだったら”ひと欠片(かけら)の大秘宝”になるはずです。
この違和感には、物語のカギを握る伏線が込められていると言われております。
① 一つなぎ : ⼤陸が1つになること(自由に行き来できる世界の実現 )
② 人つなぎ : ⼈間が1つになること (支配や差別からの解放)
ONE PIECE(ひとつなぎの大秘宝)という言葉に、『四つの海に分断され、バラバラになった大陸が”一つなぎ”になり、⼈間、巨⼈族、魚人族などを”人つなぎ”して同じ場所に暮らせる平和(PEACE)な世界を創る』という意味が込められていると考察されています。バラバラになったものが一つなぎになると、麦わらの一味のそれぞれの目的(伏線)がすべて達成(回収)できますよね。
国を分断した世界政府が危険因子として、何らかの手段により壊滅に追い込んだのが、“Dの⼀族”であると考えられています。この抹殺された歴史が”空白の百年”であり、世界政府は不都合な真実が世に出ないよう、躍起になっているのではないでしょうか。
ワンピースは、「自分が納得できないことに対しては、世界を敵に回しても闘うことが大切だよ」というメッセージが込められている気がします。尾田栄一郎先生は、このメッセージを発信するために、社会問題を描く必要性があったのでは…。むしろ、社会問題を描くために、ワンピースを世に出したと考える方が、シンプルかもしれません。
ワンピースのストーリーが複雑だからと言って、目を背けないでほしいです。ワンピースに描かれている世界と現実社会は、同じ問題を抱えています。今後、麦わらの一味が、解決すべき困難な難題に対してどのように対峙するか、楽しみですね。
作者の尾田栄一郎先生は、「ONE PIECEは、120巻くらいで終わる」と明言していますが、終盤にかけてどのように伏線を回収していくのか、楽しみですね。また、前半の海と後半の海のシンクロにも要注目です。
ワンピースもそうですが、バトルマンガにおいて、”強さのインフレ問題”は簡単に回避できるものではありません。この問題を上手に解決したのが、ジョジョの奇妙な冒険の荒木飛呂彦先生です。
続けて、こちらのコンテンツもご覧くださいませ(๑˃̵ᴗ˂̵)و テヘペロ
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