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事業のスタートアップ時に、明確にしておかなければならない重要な点があります。それは、ビジネスモデルです。
どのようなビジネスモデルにするかで、その進め方が大きく変わってくるからです。
市場独占型ビジネスモデル: 市場にイノベーションを起こし、その市場を独占していくモデル
地域No1型ビジネスモデル: 世の中にあるサービスを地域特化など小さい規模で行うモデル
どちらのモデルが正しくて、どちらが間違っているということはありません。
もし、あなたが市場を独占するモデルをご検討でしたら、ピーター・ティールさんの考え方はシックリとくるかもしれません。
ピーター・ティールさんは、オンライン決済サービスペイパルの創業者として有名です。会社の立ち上げから、株式売却までの流れは、ザックリとこんなかんじです。
わずか4年という短い期間ですが、この中にピーター・ティールさんらしい、独特の考え方が凝縮されています。
ペイパル株式を売却したあとも、その資金を有効に活用し、ビジネスの世界をドンドンと拡大していきます。ピーター・ティールさんが経営するクライムキャピタルは、あのフェイスブック初の外部投資家であり、なんと、約5,400万円の投資で約1,070億円のリターンを得ています。ものスゴいリターンですね。
映画「ソーシャル・ネットワーク」の中にも実名で登場しているので、ご存じの方もいるかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=88inOjgMxRo
しかも、ペイパルからは、多くの起業家を輩出。彼らに対して、自身が経営するクライムキャピタルから投資も行なっています。
ピーター・ティールさんのスゴさは、何といってもその目利き力にあります。
会社名を見ただけで、どれだけスゴいかが一目でわかると思います。彼らは、”マフィア“ばりのネットワークと資金力を駆使したことから、ペイパル・マフィアと呼ばれ、ピーター・ティールさんは、ペイパルマフィアのドンと呼ばれています。
ペイパルがこれだけの人材を輩出できたのは、人材採用にあります。具体的には、以下の通りです。
ペイパルが求めたのは、「博士課程に進んだのにも関わらず、平気で中退するような人物」でした。こんな人間の集まりだからこそ、素晴らしい成果を出し、大金を手にした後も挑戦し続ける人生を送っているのだと思います。改めて、ペイパル・マフィアの凄さを思い知らされます。
ピーター・ティールさんは、このように言っています。
競争は負け犬がするもの
ちょっと衝撃的な言葉ですよね。
ピーター・ティールさんによれば、アメリカ人は「競争」を過大評価する傾向があるそうです。
実際には、完全競争のもとでは利益は薄くなり、資本はまったく貯まりません。利益を生み続けるためには、真似されやすいビジネスをしていてはダメなのです。独占は悪いイメージがありますが、市場がダイナミックに動いているかぎり、悪いことではありません。
完全競争市場においては、その日その日を重視しすぎるあまり、未来に目を向けることが難しくなってしまいます。日々の葛藤から脱出するためには、独占的利益を目指す必要があるのです。
クライムキャピタルは、2004年にフェイスブックへ50万ドル(約5,400万円)の出資を行い、フェイスブックにとって初の大型外部投資家となりました。フェイスブックが新規株式公開した2012年5月の3ヶ月後には、ほとんどの株式を約10億ドル(約1,070億円)で売却しています。
なぜ、ピーター・ティールさんは、乱立するSNSの中でフェイスブックに投資したのでしょうか。そのキーワードが、独占です。
「製品の良し悪しではない。フェイスブックは、SNSの世界で独占事業を構築する潜在性があった。」
着目したのは、独占事業を構築する潜在性でした。
フェイスブックは、ハーバード大学の学生のネットワーキングツールとしてスタートし、10日間で60%の学生が利用しています。このビジネスモデルであれば、他の大学にも応用し、拡大していくことが可能だと判断したのです。
ペイパルにおいても、まったく同じ考え方でシェアを獲得しています。
ペイパルは、まずオンライン決済のヘビーユーザーであるイーベイの出品者をターゲットに、サービスを提供していきます。利便性に優れていたペイパルは、5ケ月で約30%のシェアを獲得。そこから、市場を徐々に拡大していったのです。
ペイパルとイーロン・マスクさん率いるエックス・ドットコムは、共にシリコンバレーに本社を置くライバル同士でした。普通なら、相手のシェアを奪うことに頭が行きがちですが、ピーター・ティールさんは、Xドットコムを潰すことに力を注ぐよりも、市場を独占する方が合理的だと判断します。
「2000年2月になると、イーロンも僕もお互いのことより急激に膨れ上がったハイテク・バブルの方が恐ろしくなってきた。市場が崩壊すれば、争いに決着をつける前にどちらも潰れてしまう」
世界的なITバブル崩壊の危機を察知した2人は、フィフティ・フィフティの合併に合意。ITバブルが崩壊する前の2002年に、株式公開を果たします。その後、自社の成長を託すべく、イーベイに株式を売却することを決断したのです。極めて合理的な決断だと思いますが、常人には、なかなかできる決断ではありません。
2002年当時、ペイパルの支払いの75%はイーベイでしたが、現在は75%以上がイーベイ以外の支払いで使われています。ペイパルは、イーベイの傘下に入ることよって、さらなる成長を遂げることに成功したのです。そして今、ペイパルは、NASDAQ市場への再上場を検討しています。
「最初から巨大市場を独占しようとするのは、大きな間違いだ」
と、ピーター・ティールさんは言っています。はじめから大きな市場の独占を試みるほとんどの会社が、カテゴリーをしっかりと確立していないことが多く、競争相手が増える傾向があるからです。
まずは、小さな市場をタテに独占し、時間をかけてその市場を拡大していくことが重要なのです。
ピーター・ティールさんは、ベンチャー企業に投資する際に、以下の7つの質問を投げかけています。この質問にきちんと答えることができれば、そのビジネスは成功するに違いないと語っています。
ちなみに、この7つの質問すべてを完璧に答えたのが、ペイパルの盟友でテスラ・モーターズ社長のイーロン・マスクさんです。ペイパルマフィア、恐るべしです。
ピーター・ティールさんは、「スーツを着てるヤツに投資はしない」と豪語しています。「スタートアップにとって製品が全てであり、それをごまかすような高いスーツで着飾っている人は信用しない」という考え方を持っています。なんか、ドキッとさせられる言葉ですね(笑)。
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